平成24年度の調剤報酬改定の要点

平成24年度の調剤報酬改定の要点

平成24年の診療報酬改定では、超高齢化社会においても安定・持続可能な医療保険制度を守るために「社会保証・税一体改革成案」に沿って、2025年のあるべき医療・介護の姿を念頭に置いて実施されました。

 

診療報酬は、本体部分(診療・調剤技術料)と薬価部分(薬剤費・治療材料費)で構成されています。今回、本体部分を1.38%引き上げ、薬価部分は1.38%引き下げとなるために、診療報酬全体で±0改定が行われました。

 

厚生労働省の発表では、実質は0.004%のプラス改定と説明し、日本における医療制度を守るために、厳しい経済環境や保険財政の前回と同様に、プラス改定になったことを強調しています。

 

本体部分の改定を各科改定率でみると、医科+1.55%、歯科+1.70%、調剤+0.46%になっています。調剤に絞ってみていくと、約5500億円の本体部分の引き上げが行われ、調剤に関しては+0.46%、約300億円の引き上げが行われました。しかし、調剤においては薬剤費、治療材料費が約73.7%を占めています。この73.7%の部分の引き下げ分、薬価ベース6.00%は、調剤報酬全体に対して4.42%に相当します。

 

つまり、調剤に関しては、技術料0.46%引き上げ、薬剤費、治療材料費が引き下げとなり、調剤全体で3.96%のマイナス改定となりました。既存の調剤薬局において、前年と同じ処方箋受付であれば、4%の売上減となる厳しい改定だといえるでしょう。

 

本体部分のプラスに必要な財源としては、約5500億円の予算が計上されましたが、薬価部分の引き下げにより、約5500億円が節減されますので、医療費総額では±0となります。

 

しかし、薬価引き下げの中には、長期収載品の0.9%追加引き下げ分が含まれていません。そのため、それを加えると今回の改定は診療報酬全体で実質マイナスとも言えるでしょう。

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